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読書日記「最強の人生指南書 - 佐藤一斎「言志四録」を読む」

2017年読書日記

その12

最強の人生指南書 - 佐藤一斎「言志四録」を読む

齋藤 孝

 

最強の人生指南書――佐藤一斎「言志四録」を読む (祥伝社新書)

 

 

西郷 隆盛の座右の書

「言志四録」→ げんししろくと読みます。

論語」や「武士道」は広く知られていますが、

「言志四録」はあまり知られていないのではないでしょうか。

私も「読書のすすめ」の清水さんの本を

読まなければ知ることはなかったと思います。

 

この本は幕末の儒学者佐藤一斎という方が書かれたものだそうで、

論語」のような形式(一文一文区切られている)で書かれています。

全部で1133条もあるそうで、

西郷隆盛はその中で自分の心に響いた101条を抜き出して、

座右の書としたそうです。

 

この本ではさらに齋藤先生が現在に役立ちそうな言葉を

選んで本にしてくださっています。

 

すでに言われていた「インプットとアウトプット」

「言志四録」で書かれている言葉は、

論語」や「武士道」よりもわかりやすく感じました。

(個人的な感覚ですが・・・)

 

そして、昔の人ってやっぱりすごいなーと思うのです。

例えば・・・

凡(およ)そ教(おしえ)は

外より入(い)り、工夫は内よりして出ず。

内より出づる(いづる)は、

必ず諸れ(これ)を外に験し(ためし)、

外よりして入るは、当(まさ)に諸れ(これ)を

内に原ぬ(たずぬ)べし。

現代でいう

インプットとアウトプット

のことがすでにこの時代で書かれているのです。

最近「インプットしたらアウトプットした方がいいですよ」

等と偉そうに人に語ったりしていますが、

実はもうこの頃からその重要性が語られていたんだなと

思いました。

 

でも齋藤先生の説明では、

インプットとアプトプットについての考え方が、

普段私がイメージしている視点とはちょっと違っていて、

アウトプットを前提としたインプットする。

最初から外に出すものは何かと考えながら情報を入れていく。

と書かれています。

 

確かに、

  • こういうこと言いたいのでこの講座を受けたい
  • このことについて深く知りたいのでこの本を買おう

というアプローチの方が、

必要なものをより効率的に取り入れられると思いますが、

私は、最初はどちらからでもよいかなと思うのです。

だって、何をアウトプットしたいかということが

はっきりわかっている人って少ないと思うので。(自分も含めて)

 

自分を持っているか?

士は独立自信を貴ぶ。

熱に依り炎に附くの念起こすべからず。

この言葉は、自分に自信を持って行動することの大切さを

書いています。

  • あの人がこういっているから
  • 会社のルールだから
  • 世間はこうだから

ということではなく、

自分の思いで、判断し、行動することが大切だ

という意味だそうです。

 

「己を持つ」

という生き方は、ぶつかったりへこんだりすることが

多い生き方かもしれないけど、

私はこういう生き方がしたいなと思っています。

 

声に出して読もう!

「言志四録」の言葉を入力していたら、

音読してみたくなって、声に出して読んでみました。

現代の言葉ではないので、

読むだけではなかなか頭に入らないし、

自分の中にも響いてこないのですが、

読んでみるとすっと入ってくるものがある気がします。

 

齋藤先生は声に出して読むということを薦めていたはずですが、

それにはこういう意味があったのかなと思いました。