読書日記「ぬるい生活」
2017年読書日記
その18
ぬるい生活 群ようこ
大好きな群さんのエッセイ集。
私はエッセイってほとんど読まないのですが、
これいいです!!
群さんはこういう方だから「れんげ荘」のような本を書けるんだなと
とってもとっても納得しました。
この本は2003年、群さんが49歳の時に書かれたもの。
49歳と言えば、女性はいろいろなことが変わってくる時期。
その変化が隠すことなく書かれています。
「更年期」で自分も友達もその症状に悩まされているとか、
「老眼」で本が読みづらくなったとか。
自分が老いていく過程をひしひしと綴っているんだけど、
決して悲壮感漂う感じではなく、
「みんな迎えるものなんだから
ゆる~くいこうよ」
というメッセージを送ってくれているような気がしました。
そして私が一番印象に残ったのは、
「男性の更年期」という章。
「だから女はダメなんだ」と言っていた男性にも
同じように更年期というものが来るんですよ
という群さんからのちょっと皮肉なメッセージが
含まれている気がして
読みながら「ふふふ」と笑ってしまいました。
男性も女性も、老いは必ずくるもの。
思うようにいかないことも出てくるとは思うけど、
それを無理に隠したりするのではなく、
うまーく付き合って素敵な大人になりたいものだなと思いました。