「人として」を考えさせられる本 ‐ 漫画 君たちはどう生きるか? ‐
久しぶりの読書日記はこの本です。
漫画 君たちはどう生きるか?
吉野 源三郎
この本、最近話題ですね。
どこの本屋さんに行っても、平台に置いてあるし、
売れている本としても紹介されています。
1937年に出版された原作が漫画化されたとのこと。
ですがこの本、全部漫画ではなく小説の中に出てくる「おじさん」が
少年に向けたメッセージを書く「ノート」はテキストとして掲載されています。
それが本に入り込んでしまう「仕掛け」になっている気がします。
この本のタイトルを見て
「どう生きるか?なんて、ずいぶんストレートな質問だな」と思いました。
この問いを頭のどこかに残したまま本を読み進めていくと、
「自分はこんな時どう行動するんだろうか?」と
自分自身に深く問いかけたくなることが何度もありました。
この本では、いじめや貧困を題材にして
「正しく生きるってどういうことか?」
というメッセージを読者に送っている気がしました。
「正しさ」を誰がどう決めるのか?と聞かれると
それもまた私には答えられません。
この本に書かれていることが「正しいこと」なのかどうかもわからないです。
でも、「正しさ」についてのひとつの意見として、
私は著者に共感できるところが多かったです。
他人と意見が違ったとしても、
自分が正しいと思える道を進むこと、
そして、正しい道を進むためには、
「正しさ」について自分なりの指針を持つこと、
そんなメッセージをこの本から受け取った気がしました。
原作の岩波文庫の小説はどんな風に書かれているんでしょうか・・・
興味があります。
長く読まれている本には、
やはりそれなりの意味があるなと思った1冊でした。