いつも心に太陽を~自分が自分でいるために~

自分が自分らしくいられるためにしていることを綴っています

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大雪の日に見た父の姿

想像以上にすごい雪だ。

横浜駅はどこにいっても人がいない。

通常通りに勤務してから横浜駅に行った私。

空いている横浜駅を楽しみたくて、

コーヒー飲んで本屋さんに行って。

と楽しんでからバス停へ。

 

あれ?ものすごい行列。

いつもの倍くらい人が並んでいる。

バスは来るものの、次々に「回送」の表示に変わる。

テレビで見たような景色ねと思いながら40分。

いつの間にか前に並んでいた人たちが減って

思ったよりすんなりバスに乗れた。

 

少しバスが空いて前に座ってったおじさん。

何か見たことある。あれ?お父さんじゃん。

 

通勤で父親と同じバスに乗り合わせるって、

たぶん44年生きてきて初めてでびっくり。

しかもこんな雪の日に。

 

同じバス停で降りる時に声をかけ、

一緒に家路に急ごうと思ったところ、

ちょっとした坂で軽自動車がスリップして動けなくなっていた。

「危ないから早く帰ろう」

と声をかけ少し歩いたところで父は私に手荷物を預け、

「先に行ってて、押してくる」

と言ってくるりと方向転換し、元来た方向へ。

居合わせた男性二人と軽自動車を押し始めた。

 

お父さん、革靴だよ。

そしていつも「腰が痛い」って言っているよね?

それに70歳越えてるよ。

 

という私の心配をよそに、必死で車を押し始めた。

私は車の横に立ち「せーの!!」の掛け声をかけた。

雪は相当積もっていたので滑る滑る。

なかなか前に進まない。

それでも3人は諦めることなく、平らなところまで押し出した。

 

車を道路の脇に寄せた運転手さんは車から降りてきて

「本当にありがとうございました。」

とお礼を言っていたが、

車を押していた3人は、

その後何か話すわけでもなく、歩き出していた。

 

父は家ではほとんど何もしない。

母にはいつも怒られている。

でも、そんな父の違う一面を初めて見た気がした。

 

困っている人を黙ってみていられない。

自分にも同じようなところがある。

改めて、そして今さら・・・

「親子」なんだな・・・

 

吹雪の中、二人で雑談をしながら家路に着いた。

革靴の父を心配したが、

スタスタと歩いていた。

 

お父さん、まだまだ元気じゃん。

その姿を頼もしく思った。

 

大雪の日に神様がくれたプレゼント。

すごく寒くて雪で髪はびしょびしょになったけど、

なぜかニコニコで家に着いた。

 

父から預かった紙袋には、

新年会でもらってきたという缶ビールが2本。

「飲んでいいよ」

と言われたのでさっそく1本頂いた。

普段は家で飲まないんだけどね。

とっても美味しいビールだった。

 

お父さん、ありがとね。

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